地面 ここで粘れる、 少し粘れるってね

地面を想像すると粘れる気がするんです、もう少し

プレイヤーとして山に入る

一人山に入る

 

一人しか参加できないゲームだ

二人以上だと会話が弾んで、足元への注意が疎かになる

ゲームに支障がでてしまう

 

300メートルにも満たない低山

あえて脇道、獣道らしき道を選び、縦走し、里に帰ってくるのがルールだ

 

誰かが親切にテープを巻いている枝のアイテム

などを見つけると、ホッとし、「あったぞ」と叫んでいる

 

人には出会うことは殆どなく

代わりに、うり坊に出くわす

向こうも逃げ出す、お互い怖い!

 

絶景は無用だが

自分の位置情報は絶対必要なので

プレイヤーの緊張感は高い

滑ったら骨折し、歩けなくなるし、誰も助けてくれない

猪や蛇、アブなど敵キャラに遭遇したら・・・

 

武器としての竹二本

やや心もとないが

見繕って、杖として、草を払い、蛇を逃し、滑りを防ぐ

 

程よい疲れに襲われボンヤリした時が危ない

気を引き締め直して、集中力を高める

 

プレイ中、身体からすーっと、重たい気分が漏れ、流れていくように感じるのも、このゲームの魅力だ

 

微風、匂い、鳴き声、糞、こすれあう木の音などから、何かの気配、危機を察知できるかもポイント

 

里では味わえない緊迫感の中

尿意に襲われたら、失礼して、遠慮などしない

 

夏場、汗に吸い寄せられた敵キャラのアブからスクランブルされた

身を屈めたら、アブは蜘蛛の巣にからめとられ、虚しくブンブン

 

好機の裏には、危機も潜んでいるんだよと、アブに勝ち誇ったように説教してやった

 

麓の人に山の様子を尋ねても、小学生の時、登ったくらいでの返事、私のほうが詳しいぞと、内心自慢し、嬉しかった

近くの人も案外、知らないんだ!

 

山を寝ぐらとしている動物たちは何を食べるんだろうと自問していると

段々陽が落ちてきた

ゲームオーバーの時間だ

そして足早に山から退場し、後ろを振り返る時

 

あなたも感じてみませんか?

何者かがあなたを追いかけてくるあの恐怖を!

まだゲームは終わっていなかった!

みたいな