地面 ここで粘れる、 少し粘れるってね

地面を想像すると粘れる気がするんです、もう少し

表札のない家

昼間、犬の散歩中、戸建てのマイホームが立ち並ぶ一画を眺めると、人気がなく、表札がない(はがされている?)数件の家が気になった

数年前は、家人の声が賑やかに響いていたろうに 今は、草がのび、窓は閉め切って、風通しもなく、室内の痛みが激しいのでは 住宅ローンが残り、相続人もいないのでは 施主は希望に満ちて、マイホームを建てたはずなのに と勝手に想像を逞しくした

ところで、30年位前、私たち家族が住んでいた4階建の団地が近くにあった 団地の階段を昇降しながら、子育てをしていた時が愛おしい 今は更地となっている ツワモノ(兵)どもが夢の跡か

今、私の住んでる家は、お陰さまで、家人とペットが使ってくれているのが嬉しい

既に子どもは成長し家を出た 子どもは、よく家を使ってくれたと思う 一時的に帰ってくる子どももいるが・・・

自分を含め、あと何年、誰が使うか分からないが、我が家の傷みを修繕しながら使うことになるだろう

自宅で死ぬ(天寿を全うする)ことは、望めそうもないので、いつか、この家ともお別れだ

断捨離とは言うは易く、住めば傷んだ家でも、快適で離れがたし

借家であれマイホームであれ、高齢要介護となり、自宅から引き離されれば、認知になるのではと思う 認知の正常性は、住み慣れた家で生活することで保たれていると思うから

そういえば、三匹の犬も我が家で見送った 彼らに逝く場所を提供できたことが嬉しい

幼児期、隣家のよく遊んでくれたお爺さんが亡くなり、親と通夜に行った 布団に横たわっているお爺さんの両足首が硬直し、突っ張っていたのが忘れられない

今は お爺さんは、自宅で安らかに永眠できたのだと 喜ばしいことなんだねと 思う